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この果てしない宇宙では常に様々な現象が起こっています。
天体の高エネルギー現象を調べることによって、宇宙の起源の手がかりを得たり、
未開拓の物理学分野の開拓を進めて行くことができます。
それでは、このような高エネルギー現象の謎をどのようにして
解き明かして行くことができるのでしょうか?
その一つの方法として地上における高エネルギー宇宙線粒子の観測があります。
地球には宇宙線と呼ばれる宇宙からの放射線が絶えず降り注いでいます。
宇宙線は宇宙における高エネルギー現象がその起源と考えられており、
その高エネルギー現象を解明するには宇宙線を用いるのが直接的ですが、
宇宙線のほとんどは電荷を持った陽子や原子核であり宇宙に存在する磁場によって
曲げられてしまうため、その起源の位置情報を失ってしまいます。
そこで重要になってくるのが、ガンマ線の存在です。
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ガンマ線は電磁波、すなわち光の一種なので電荷をもたず、
宇宙を伝搬している間にその進路を曲げられることはほとんどありません。
そのため、ガンマ線観測ではその到来方向を特定し、
特定の天体の高エネルギー現象を観測することが可能になるのです。
すなわち、ガンマ線を観測することは高エネルギーの天体現象を研究する
もっとも手近な手段と言えます。
このようにガンマ線物理学は高エネルギー物理学、
高エネルギー宇宙物理学の分野において重要な役割を果たしているのです。
また、他波長による宇宙の研究に比べ、ガンマ線による研究は新しい分野であり、
これからさまざまな発見が期待できるという意味でも
かなり魅力のある研究だと言えるでしょう。
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